ヤンキーくんたちに溺愛されてます!

「あんたがこの学校のトップってやつなんでしょ?トップのくせにところ構わず喧嘩してる生徒たちの制御もできないわけ?拳を振るえばかっこいいなんてかなり時代遅れだと思うけど」



紺色の髪の毛の男の子が何も言わずに私を見下ろしてきた。


その鋭くて冷たい視線に、思わず逸らしたくなる気持ちをぐっと堪えながら見つめ返す。



「女のくせに俺に物申すのか?」


「女、女って、みんなして私のこと“女”で一括りにしてくるけど、女以前にあんたたちと同じ人間なの。意見言って何が悪いの?トップであるあんたがそんな考え方だから、下にいるこの人たちも人として腐っていくんだよ」


「こいつらのしたことの責任も、全部俺にあると?」



パンっと男の子の頬を叩く。


ざわっと教室内が少し騒がしくなったが、そんなの気にしている場合ではない。



「これはさっき私が叩かれて髪の毛を引っ張られた分の痛み。あんたは仮にもこの学校のトップなんでしょ?トップがどうたらとか正直馬鹿馬鹿しいけど、トップであるなら下にいる生徒たちのしたことの責任はあんたにもあるんだよ。みんなの責任を負う覚悟もないならトップなんてやめればいい」