やっと見つけた、裏庭のベンチに座ってぼーと空を眺めている琥珀に、後ろから近づく。
「…星奈と喧嘩した。俺がまだ美来のことを忘れられてないんじゃないかって言うんだ」
「へぇ。…じゃあさ、この際により戻しちゃう?もう一回やり直そうよ」
仕事も恋愛も琥珀と離れて進んだ道は何も上手くいくことなんてなくて、こっちに戻ってくれば琥珀なら私を許してあの頃の楽しかった日々が戻ってくるんじゃないかとほんの少しだけ期待していた。
琥珀は誤解されやすいけど困っている人に手を差し伸べるような優しい人だから、そう信じていたんだ。
「本気で思ってないくせに、そんな嘘つくな」
「…バレたか」
でも、あの日常はもう二度と戻ってこない。
私がもしも、あの時何も考えないで琥珀の隣にいることだけ選んでいれば、何か変わっていたのかな。
「もし星奈ちゃんに好きな人がいたら、仮に付き合えたとしても浮気されて裏切られたとしたら、琥珀はどうする?」
「…星奈と喧嘩した。俺がまだ美来のことを忘れられてないんじゃないかって言うんだ」
「へぇ。…じゃあさ、この際により戻しちゃう?もう一回やり直そうよ」
仕事も恋愛も琥珀と離れて進んだ道は何も上手くいくことなんてなくて、こっちに戻ってくれば琥珀なら私を許してあの頃の楽しかった日々が戻ってくるんじゃないかとほんの少しだけ期待していた。
琥珀は誤解されやすいけど困っている人に手を差し伸べるような優しい人だから、そう信じていたんだ。
「本気で思ってないくせに、そんな嘘つくな」
「…バレたか」
でも、あの日常はもう二度と戻ってこない。
私がもしも、あの時何も考えないで琥珀の隣にいることだけ選んでいれば、何か変わっていたのかな。
「もし星奈ちゃんに好きな人がいたら、仮に付き合えたとしても浮気されて裏切られたとしたら、琥珀はどうする?」

