恋は揺らめぎの間に




そろそろ寝る時間だ…。

慎司君をまたちらりと見る。するといつから見ていたのか、慎司君と目が合った。



「やっぱり、何かあった?」



かっこいい…!

首をちょっと傾けるところや、じっと見つめる目や、寝る前のちょっとダルそうな感じ。ちゃんと付き合う前はそんなこと思わなかったのに、ちょっとした仕草が、いちいちかっこよく感じてしまう。

それからなんといってもたまらないのが半袖だ。暑くなってきたので当然といえば当然なのだが、半袖がたまらない。今まで隠されていた筋肉が、ちらっと見えるのがたまらないのだ。

私はてっきり慶人君のような王道王子様タイプが好きなのだろうと思っていたのに…
自分がこんな性癖の持ち主なんて、付き合うまで知らなかった。



「静香?」



言うなら…
手を繋いでしまうなら、今日は今しかない気がする。



「あのっ…!」



慶人君のようにスマートに手を繋げないなら、お願いするまで。そう思った矢先、こつんとおでこが合わされる。



「熱?」



思考が停止した瞬間だった。



「…じゃないな。」



顔は赤いけど…と首を傾げる慎司君は、心配してくれているのだろう。タオルケットを取ってきて、私の肩にかけてくれた。



「静香はまだ起きてる?」

「も、もう寝ます…!!」



私はバタバタと寝室へ駆け込み、ベッドに飛び乗った。


う、うわあああ……っ!!


バタバタと足をばたつかせる。

…近かった。久しぶりの近さだった。まつ毛の一本一本が、くっきり見えてしまうほどに、慎司君から私に近づいてきてくれた。



「む、無理…!!」



恥ずか死ぬとは、まさにこのことではないだろうか。







【作戦ファイルその1 次回に持ち越し】