「静香って、慎司君が初めての彼氏なんだよね?」
「う、うん。」
彼氏というワードに恥ずかしくなって俯く。彼氏彼女という呼ばれ方をされることはなかなかないので、未だに慣れないでいる。
「高橋は誰かと付き合ったことあるの? ないよね?」
「何で決めつけるんっすか。 まあ、ないけど…。」
「ほら〜。」
「そういう佐伯さんは……」
「もちろんあるわよ。 今は特定の人はいないけど。」
「と、特定…!? なんかただれてるっす…!」
即答する一華ちゃんに、高橋君はショックを受けているようだった。そして次に視線は自然と慶人君に集まる。
「僕はほら、静香ちゃんが初恋なので。」
にっこり王子様スマイルを向けられ、ドキリとする。
でも、私以外の二人は呆れた顔で慶人君を見ていた。
「つまり慶人も経験0ってことじゃん。」
「健よりは色々経験してると思うな〜。」
「まあ男性陣には男性側の意見を聞いてみましょ。」
パクっとパンを頬張る一華ちゃん。
「で、今どんな感じなの?」
「どんなって…」
どんなだろう…?
慎司君との1日を振り返る。
朝家を出る時に運よく帰宅してきた慎司君と会えればハッピー。帰宅してからが慎司君との時間だけれど、一緒に夕飯を食べて、テレビを見て、ちょっとゴロゴロして、寝る。
慎司君のお仕事と私のお休みが重なった時は、家の掃除やお買い物をして、まったりのんびりお休みを過ごすことが多い。
「……って感じかな?」
それを聞いた三人は、ぽかーんとしていた。

