口に出しただけなのに、つま先からぶわりの湧き上がってくるこの気持ちは何だろう。
慎司君と過ごしてきたこの1年に、なんとも思っていなかった慎司君のこれまでの行動に、思い出に、すべてに、好きが上塗りされていくような。
あれもこれも、好きだった。
高校の時、出会ったばかりの頃まで遡ってもそう思う。あの頃は慶人君に夢中だったから、詳しくその顔を思い出せないのが悔やまれる。
私は私が思った以上に、慎司君を好きなことに気づいて、恥ずかしくなる。
どうしよう…。
きっと今、赤いのは、顔だけじゃない。
自覚したときはこうまでなかったのに、口にした途端こんな風になるなんて。
じんわりと汗までかいてきたが、今の顔を見られたくなくて、恥ずかし過ぎて、顔を上げることもできない。もちろん離れることも。
「あ…の……」
慎司君はどうして何も言ってくれないんだろうか。
何か言ってくれてもいいのに。余計恥ずかしくなる。
「私の話したかったこと…。 一番は、これなの。 好き、だから…一緒にいてほしくて……」
慎司君が何も言わないから、沈黙が苦しくて、沈黙を埋めるために話すのだが、喋れば喋るほど墓穴を掘っているような気がして。ますます顔を上げられない。
我ながら、かなり重めの愛の告白をしているのではないだろうか…!
「し、慎司君の話って何…!?」
恥ずかしさを隠すように、大きな声を出した。

