「あ、慶人君が着たよ。」
今年度は慶人君といくつか同じ講義を偶然にもとっている。色んな学部生が多数受講するもので、大きな教室と多くの人の中から私を見つけるのは難しいはずなのに。
「静香ちゃん、おはよう。 隣いい?」
目を反らしていても、慶人君は私を探し当てて、隣に座るのだった。
「間に合ったーーー!!」
少し遅れて、高橋君も慌ただしく到着した。なぜかこの講義はこの4人で受けることが当たり前になってきていた。それからこの講義は、私達を見張るように後方に席をとる、赤羽先輩もセットである。
「あれ? なんか花江さん、元気なくない?」
高橋君が慶人君の向こうから顔をのぞかせてくる。
「乙女にも色々あるのー。」
一華ちゃんが代わりに答えたところで、教授が来て講義が始まった。

