好きを教えて、生意気なきみ

うー、次の図書委員まであと3日…。



どうしよう…。



なんて言ってる間に金曜日になってしまった。



あたしは朝から憂鬱。



「あんた朝ごはんはちゃんと食べなさいよ」

「食事がのどを通りません…」

「大丈夫?」



お母さんにも心配されてしまった。



お酒飲んだことがバレたら超怒られるので、いつも相談に乗ってくれるお母さんにも言えてない。



そういえばあの日のお酒のゴミって多分ぜんぶ渚が処分してくれたんだよね…。



ごめんなさい…。



その謝罪もできないまま、結局あたしはその日の図書委員をサボってしまった。



渚に対して悪行を重ねすぎていて自己嫌悪がすごい。



でも気まずくて会えない~…。



それに、会ってしまったらなんだか引き返せないことになりそうな予感もしている…。



昇降口までの道をとぼとぼと歩いていると、尚先輩とたまたま会った。



「あれ、帰り? 今日図書委員じゃなかった?」

「サボりでーす…」

「たまにはそういう日もありだよね」



優しっっ!



尚先輩…そのやさしさが今はちょっと罪悪感を煽ります…。



「サボってどっか行くの?」

「いえ…まっすぐ帰ります」

「じゃあ俺にちょっと付き合ってよ」



尚先輩がそう言ってあたしににっこり笑った。



あたしはその笑顔につられてうなずく。



まあいいか、どうせサボりだし、気も紛れそうだし…。



そう思って尚先輩に着いて行くことにした。



着いた場所は…。



「すご~い! これ全部食べていいんですか?」

「うん、奢ってあげるよ」



ケーキバイキング!



かわいいケーキが所せましとショーケースに並んでる。



楽しい!