「はぁ、……寝ぐせついてんぞ。お前は他クラスだから編入生には会わないだろうが、そこまで興奮するなら身だしなみくらい整えとけよ」
そう言って櫛を取り出して気持ち整えてやる。
「いやぁやっぱり東野は優しいね、なんだかんだいっつも助けてくれる」
「アテにするな」
「だって今も、ブツクサ言いながら整えてくれた」
「見るに堪えないからな。今後は鏡くらい見ろ」
「それだけは絶対に嫌だ」
こいつはいつも鏡を嫌がり身だしなみをサボる傾向にある。
けどこんなんでも唯一の友なんだよな。
「てか東野は編入生に期待したりしないの?しないから隣の席に選ばれてるんだろうけど」



