テキトーに編入した高校の男女比が100:1で、しかもヤンキーだらけだった時のわたしの気持ちを答えよ。

さて、この場をどうやって切り抜けようか。

彼らとわたしには体格差があるから、波風立ててもし殴り合いになったら、と思うと怖い。

つまりは穏便に、かつ住所はバレないようにするのが理想。

住所は最悪バレても良いけど、今後彼らと仲が悪くなってしまったときに、自宅に来られると面倒だからね。


と、そんなことを考えていたときだった。


「おい、転入生サン困ってんぞ?」


――隣の席から、黒髪さんの声が聞こえたのは。