気まぐれヤンキーくんのあまのじゃくな溺愛。

チラッと左側で殺られた【Viper】の十数人彼らをたった2人倒した萌恵ちゃんと煌星さんでさえ、体が強張っている。

「兄貴…俺…っ。本当に、ごめん。臆病な俺のせいで…っ」
「俺の方こそ、ごめん。お前を巻き込んで怪我させて、本当にごめん」
「兄貴のバカっ…、俺より自分の心配しろよ…っ」
「だな。弟泣かす兄貴なんて兄貴じゃねぇもんな。ありがとな、自慢の弟」
「…っ」
「よく頑張ったな。───後は任せな。兄貴が全員ぶっ殺してあげる」

亮君の頭に手を乗せてな宥めた後、【Viper】のいる奥前方にゆったりと歩いて行く天翼さん。
前にいる天翼さんの顔は見えないけど、見ていて何となく分かる。
天翼が歩いている全ての場所が“逆らえない”絶対そこから動けなくなる【Viper】の全員を操って追い詰めてるように見える。
誰1人もただで済まさない気だ。
そして、いつの間にか始まった痛々しい殴り合いの音が遠くにいる私達の耳に入ってきた。
そんな彼を見て怖がって、次々と加勢していく【Viper】の人達。

前後左右360度、十数人いる【Viper】のメンバーに囲まれている状態なのに、次々と天翼さんは倒して行く。
そんな彼に圧倒される【last】の皆。
だからもうこのまま天翼さんが全員倒すんじゃないか、と思ってた。