気まぐれヤンキーくんのあまのじゃくな溺愛。

「えぇ!?」

GPS!?いつの間に!?
けど、そっか。だから、ここにいることが分かったんだ。
色々言いたいことあるけど…萌恵ちゃん、ありがとう!

「だぁれの弟に手ぇ出してんのか分かってんの?【Viper】の総長さぁん?」

聞いたことのある声に思わず出入り口である扉の方へ振り向く。
この声……

『うちの弟を頼んだよ。小鳥陽羽ちゃん』

天翼さん…!?
どうしてここに…!?
予想もしてなかった天翼さんの登場に、頭がはてなマークで埋め尽くされている私や、目を見開いて驚いている亮君。

「……兄、貴」
「弟が頑張ったって柚木から連絡貰って脱走してきた」

まぁ元々から脱走するつもりだったけど、と付け足して亮君にニッと満面の笑みを見せた天翼さん。
いつの間に煌星さんから!?
それより最初から脱走するつもりだったって、
外出の申請すれば許可して貰えるはずなのにしないなんて、テキトー!

「…兄貴、足の具合は…」
「まぁ、ちょっと痛むけど、こんぐらいなら平気っしょ。
…てか足の具合とか今スゲーどうでもいいわ。うちの弟に何したの?そこ。……死にたいの?」

病院で見た切ない表情と違って、目だけで人を殺せるような光のない瞳をもつ天翼さんに、
私含む周りにいる全員はゾッと肩を震わせ体を身構えた。

「はは…天翼怒ったねぇ…」
「あれ、ヤバい、よね……?」
「……ヤバいで済む問題じゃねぇよ。天翼って亮ラブなブラコンだから」