気まぐれヤンキーくんのあまのじゃくな溺愛。

「そっか。そこまで聞いてるってことは大体は俺らのこと知ってるんだね。流石うちのお姫様だ」
「は、はぁ…」

さっきから天翼さんが言う“お姫様”って、何なんだろう……?
暴走族の事とか総長の事とか、言葉は分かるけど、細かい概要は分からない…っ。
この件が終わったら、暴走族ものの漫画とか小説とか読んでもっと勉強しようっ!

「そこまで知ってるなら俺からはそんな話すこと…」
「──1つだけあります」
「え……?」
「亮君のこと、今どう思っていますか」

亮君は、天翼さんの事を凄く大切に思ってた。けど、それ以上に自分が犯した“罪”に負い目をかけてた。
そんな気持ちを知らない天翼さんは亮君をどう思うんだろう。

「大切な唯一の弟」
「!え…?」

今、天翼さん、亮君のことを“大切な唯一の弟”って…。
じゃあ、お互い気持ちは同じ、ってこと……?

「俺らってさ、年離れてるのに、一卵性の双子並みに顔似てて。
小さい頃から近所の人達にも優しくしてもらってた。
俺や亮のこの顔は母親譲りで自分で言うのも何だけど、モテて。母さんが芸能人並みの美人さんでさ。
あ、それは父さんが『母さんはスゲー美人さんだからきっと2人も彼女に似たんだろうな』って言われて、そうだなって思っただけで」
「ふふっ、何必死になってるんですか」
「あ、いや、こう言わないとマザコンとか思われるだろ⁉︎亮に言われたんだよ!『親の自慢話しすぎると嫌がられるぞ』って」
「あははっ、大丈夫ですよ。凄く家族想いなんだなって伝わりましたから」

亮君のことやご両親のこと、凄く大切だと思ってる優しいお兄さんなんだな…。
こういう所、亮君も少し似てる。