「やる気になってくれた?俺の彼女役」


「・・・彼女役」


「そう。モテすぎるのも困りものなんだよな。耳がおかしくなりそうだし」


確かに、彼がはべらかせている彼女たちはうるさい。


いる階が違っても彼の存在位置を知らせてくれる。


「いや、本気。この学校で俺に興味がない女ってお前だけだろ」


振りかえると、本気とも冗談ともとれるそぶりで言う。


「俺みたいに完璧な男なんてそういないから、女がほっとかないのも仕方ないんだけどね。なのに、全く興味を示さないお前に興味がわいた」