「私たちはあなたを認めませんわ。ですから、別れなさい」


面と向って『認めない』と言われたのはさすがに初めてで、面食らう。


初対面の人間に言われるなんてさすがに腹立たしい。


「別に、彼と付き合うのにあなた達の許可はいらないでしょ。彼が私を好きだというのだから、それでいいんじゃない?」


先輩だということをすっかり忘れてため口で物を言う。


「貴方、生意気ですわよ。私は、この学園の理事を務める荒木修三の孫なのよ」


「理事・・・ってことはトップではないのね」


理事がそれなりにえらいことはわかっていた。


それなのについ憎まれ口を叩いてしまう。