【番外編】冷徹な総長様がただの幹部(私)を溺愛してくる

デザインは気に入ったがここは私には分不相応だと断りを入れよう。

そう決意したところで後ろから声がかかった。


「それが欲しいのか?」

「違います」


ぱぱっとシャツを畳んで元に戻そうとしたが、豹牙さんに腕を掴まれてしまった。


「さっきと反応違うな」

「えっ」

「どうせ値段にビビったんだろ」

「・・・・・・」


鋭い。
さっきみたいに「まさか」って返しておけばよかった。

でも値段を気にしているだけで、このシャツを気に入ったのは本当だから。

どう誤魔化そうかと逡巡する暇は与えられなかった。


「値段なら気にするな。これは投資だ、投資」

「投資?」


シワがよった私の眉間を指でトン、と押しながら豹牙さんが言う。