屋内を行き来している人たちはみな品があり、高そうな服を身に纏っていた。あちこちから自己主張の激しい香水の匂いも漂ってくる。
そんな中を慣れた様子でつかつかと歩く豹牙さんの背中を追いながら、本当に自分がここに来てよかったのかと内心縮こまってしまう。
まぁ顔には一切出さないが。
ふと、視界の端に見覚えのあるパステルカラーが映った。動揺のあまり足が止まる。
そこには、先週送られてきた衣服が陳列していた。
──あぁ、なるほど。両親はこういうところで『一条冴妃』の服を買っていたのか。
いつも私の不在時に勝手に買ってきたので、どこに売ってるかなんて考えたこともなかった。ブランドものに興味なんてないし。
「? ああいうのが着たいのか」
「まさか」
即否定すると、豹牙さんはだよな、と僅かに口角を上げた。私が立ち止まったせいで豹牙さんも引き返してきたのか。
また歩き始める前に、率直な気持ちを口にする。
「とはいえ、自分で服を選んだことがないので、どういうのがいいか分からないんですよね」
そんなこと考える暇もないくらい、親の好みで塗り固められてきたから。
そんな中を慣れた様子でつかつかと歩く豹牙さんの背中を追いながら、本当に自分がここに来てよかったのかと内心縮こまってしまう。
まぁ顔には一切出さないが。
ふと、視界の端に見覚えのあるパステルカラーが映った。動揺のあまり足が止まる。
そこには、先週送られてきた衣服が陳列していた。
──あぁ、なるほど。両親はこういうところで『一条冴妃』の服を買っていたのか。
いつも私の不在時に勝手に買ってきたので、どこに売ってるかなんて考えたこともなかった。ブランドものに興味なんてないし。
「? ああいうのが着たいのか」
「まさか」
即否定すると、豹牙さんはだよな、と僅かに口角を上げた。私が立ち止まったせいで豹牙さんも引き返してきたのか。
また歩き始める前に、率直な気持ちを口にする。
「とはいえ、自分で服を選んだことがないので、どういうのがいいか分からないんですよね」
そんなこと考える暇もないくらい、親の好みで塗り固められてきたから。



