僕は、弟の学費を払うために恋愛リアリティーショーに出演することになりました

まだ制服姿で、通学路を歩いていた頃。
風太は元々、芸能界に興味などなかった。だがどんなに鈍感な自分でも理解していた。
――自分の顔は、周囲と違う。

「風太先輩!好きです。付き合ってください!」
見知らぬ後輩女子が息を切らして駆け寄ってくる。

「いいよ。」

「本当ですか!?」

「うん。」

軽い返事に、後輩の目は一瞬で輝いた。
だがそれはただの気まぐれだった。

「風太、また告られたのか?あの子、ミス〇〇に選ばれた子だぞ?」
幼なじみのたけしが呆れたように言う。

「そうなんだ。」

「そうだよ、お前の彼女になった子だろ?」

「そうだよ。」

「お前ってやつは……」

――この頃の俺は、本当の愛なんて知らなかった。
名前すらろくに知らない相手の告白を受け入れるのは、ただ断るのが面倒だから。それだけだった。

やがて別の女子が現れ、同じように告白する。

「ごめん。俺、彼女いるから。」

そう言えば、角が立たずに断れる。だから付き合ったのだ。
ただそれだけ。

そして数日後、あっさり別れを告げられる。

「先輩、別れてください。」

「え?なんで?この間付き合ったばっかりじゃん。」

「なんか……思ってた感じと違いました。こんなに冷たいとは思ってなかったです。」

――みんな僕の顔にしか興味がない。
それも、うすうす気づいていた。