「結婚は…まだお互いの事、何も知りませんし、第一
 知り合ったばかりです。なので…出来ません」

 ガーーーン、と衝撃が走る。

「どうしてッ?!」
「俺の事、迷惑じゃないんだよね??」
「俺のどこがだめなの?」

「南さん、落ち着いて下さい」

「南さんなんて他人行儀な呼び方やめてよっ」
「その呼び方しても返事しないよっ」

「…では、何とお呼びしたら?」

「紫音かしーくんかダーリンでもいいよ♡」

「では、紫音さんと呼ばせ手いただきますね。」

「さんは、いらないよ〜」

「いえ、それはさすがに、」

「ねぇ、どうして結婚出来ないの?」
「俺、そこそこ稼いでるよ?」
「暴言、暴力しないよ?」
「浮気もしない、女神だけだよ?」
「身体も鍛えてるよ?」
「家族思いだし優しいよ?」
「家事も全部するよ?」

「お、落ち着いて下さいっ!」

「落ち着いていられないよっ!何で結婚できないの?!」

「えっと、だから…さっき言ったように」

「まだ知り合ったばかりだから?」

「はい、なので友達からはどうですか?」