低温を綴じて、なおさないで




ぼーっと自販機を眺めていたとき思い浮かべていたひとの話をしていたらしい。



わたしと向かい合って座る茉耶は、話を聞いていなかったわたしにむくれるように頬を膨らませながらも、直へのときめきをいっぱいに表情に乗せている。



目を逸らしたくなるようなきらきら、まっすぐで眩しくて、直視できない。




「直くんといっしょの講義、ほんとにきつくて落としちゃうかもってくらいだけど、直くんがいてくれるから最後まで頑張れるの」


「効率よく楽単を狙いまくる茉耶が珍しいよね」


「すきなひとって偉大かも?」