“あさいさん、大丈夫?” “いつもなの、ごめんね” 茉耶がわたしたちの顔を見れていないのをいいことに音にはしない言葉で会話をする。 そうしていたら突如茉耶の顔が上がって、直を見上げる形になったのが後ろからでもわかった。 きっと可愛らしく、ふだんわたしに向けるのと同じように口角を上向きにして目をぱちぱちさせているんだろうなと想像できる。 「やのさ……、じゃなくて、ありがとう、なおくん」 「気をつけてな。友達に送ってもらって。ふたりとも明るい道通ってね」