低温を綴じて、なおさないで





「やったぁ!どうしよう、寒いから肉まんにしようかなあ〜」




思いがけないうれしいお誘いに心が躍って、近くのコンビニに直とふたりで100円玉を3枚握りしめながら向かった。




「おれはなんでもいいかなー」




肉まんにしようかチーズたっぷりのピザまんにしようか、わくわくして決められずにいれば、ふと、季節外れのつめたさが視界に入ってしまった。わたしの目のなかに星が生まれたように輝いてしまう。




「え、なに。栞、アイス買うの?」


「寒いからあったかいほうがいいのはわかるんだけど、食べたくなっちゃった。食べきれるかなあ」


「んー、じゃあ半分こしよう。寒くて食べれなくなったら俺が食べる」


「いいの?」


「うん。栞がしたいようにしよう」