低温を綴じて、なおさないで




今まで見ないようにしてあいまいにしていた直とのこと、考えなきゃなんない日がきてしまった。


いちばん近くて、親友みたいで家族みたいで、なんでも言い合えて甘えられる心地良い関係を崩したくなかった。




答え合わせなんか、したくなかった。




……ほんとはね、わかってるよ。自分の気持ちくらい。なんでこんなにも、直に甘えたくなって、直の近くにいたいと思うのか。


理由もないのにすぐに会いたくなって、出来事や楽しかったこと、悲しいこともすべて、共有したくなるのか。