友達の恋がうまくいかなくて、すこしでもうれしく思ってしまうようなわたし。それよりも他のことに嫉妬してもやもやを呼び出してしまうくらい、友達への心配などなかった。 応援できない、叶わないでほしい、なんて最低で醜い感情に呆れられてもしかたがないのに。 嘘ばかりのわたしに向けるには、まっすぐすぎて眩しくてもったいない。 ──ねえ、なお。 あの時のように「こういう意味」と唇の温度を重ねたら、そうしたら直はわたしをすきになってくれる?