願うなら、きみが


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「やん! 陽織ちょーいいよ!」

「ほんと……?」

「やっぱかわいい〜! 髪飾りも新調して正解だったねぇ〜」

「よかった……! あーちゃんありがとう〜!」



あっという間に文化祭の日はやって来た。

縁日の準備は順調で、余裕を持って終わらせることができた。それはクラスのみんなが協力的だったからで、揉め事も一切起きなかった。この期間でクラスの仲も深まったように思う。


今日はみんな朝早くから集まって、空き教室でヘアメイクと着替え。クラスにそういうのが得意な子が何人かいて、あーちゃんもそのひとりだ。だから私はあーちゃんに髪の毛をお願いした。ツインのお団子をリクエストしたのだけれど、とってもかわいい。あーちゃんって、ほんとすごいな。



「黄色似合うね、陽織」

「へへ、ありがとう」



もちろん、選んだのは黄色の方の浴衣。髪飾りは昨日あーちゃんに付き合ってもらって、新しいのを買った。

淡い黄色のお花の髪飾り。あーちゃんはピンク色のものを買ってお揃いにした。



「私も同じ髪型にしよーっと! やってきてもらうねっ」

「うん、いってらっしゃい」



完全双子コーデ。あーちゃんが戻ってくるの楽しみだなぁ、と、教室をぐるりと見渡す。


するととある人物が視界に入ってきた瞬間、大きくドキンと心臓が鳴った。


え、え、え、やばい。


つい見つめてしまって、視線に気づかれる。その人物と目が合えば、嫌そうな顔をしながらこちらに近づいてきたので、一応なんでもないフリをして目を逸らした。



「……おはよ」

「、あ、おはよう、星谷くん」



テンションはやや低め。

直視できずに視線を彷徨わせる。そうすると星谷くんは、小さく溜め息を吐いた。



「……やっぱ八代でも見ていられないってこと?」

「、え?」

「だってすぐ見てないフリしたじゃん」



違う違う、そうじゃないよ、と。勘違いされたくなくてしっかりと目を見た。



……あぁ、たぶん今私の顔は真っ赤だ。



だって星谷くん、浴衣似合いすぎなんだもの。