The previous night of the world revolution

そう思って、俺はその日、彼と勉強でもしようと…ルシファーのいる三階N室を訪れた。

俺はそこで、ルシファーに対する、凄絶なまでのいじめ行為を見た。

俺に言わせればあれはいじめではない。ただの集団リンチだ。

あれを見た瞬間、俺は多少強引でも、ルシファーと仲良くなろうと決めた。

だって、他の連中と友好関係を築いても無駄だと分かったからだ。

人をいじめるような奴は。人がいじめられているのを分かっていて無視するような奴は。

生きている価値もないほど、無能なクズ共だ。

俺は心底、そいつらを軽蔑した。俺だって非合法組織の一員だから、暴力は使う。ありとあらゆる汚い手を使う。

でも、一度たりとも…自分の快楽の為に、人を傷つけたことはなかった。

ましてや、敵でもない人間に。

勿論組織内では、身内同士での暴力行為は一切禁止されている。そんな馬鹿なことをする者は一人もいなかったし、もしいたとしたら、そいつは家族ではない。

ルシファーを助けたのは、彼に恩を売る為ではなかった。

ただ、俺自身が…耐えられなかったからだった。

これが帝国騎士の正義と言うなら、帝国騎士団長とやらも、何の脅威にもならない。

そのときの俺の判断を、間違っていたとは思わない。