The previous night of the world revolution

…何で、こんなことになったのか。

襲われかけたと思ったら、今度は知らない男に連れられて何処かに連れていかれそうになっている。

悪意や殺気のようなものは感じないが、何を考えているのか…。

「君、名前は?」

俺より少し年上なだけだろうに、彼は鼻唄混じりに乗用車を運転しながら尋ねた。

「先にそっちが言えよ…」

「アイズ。アイズ・レヴァンツァ。15歳」

アイズね…。

「…ルキハだよ」

「ルキハね。何歳?」

「…限りなく13に近い12」

「へぇ、若いね」

お前もだろうが。

15歳で何で運転技術あるんだよ。

「ルキハは貧民街出身?」

「…いや。生まれは帝都だけど、流れに流れて貧民街に着いた」

「ふーん…」

「何でそんなこと聞くんだよ」

「それで君は、どうやって生きてきたの?」

人の質問に答えろよ、お前。

「…聞きたいかよ」

「あぁ、成程。大体察した」

それなら良かった。

こっちだって、話して楽しいことではない。

「その歳で、一人で逞しく生きてることだよ」

「…」

「…ちなみに、私は貧民街出身でね。幼い頃に親に殺されかけたのを、逆に殺し返して家出した」

…それで、お前は何で。

そんな重い過去を、さらっと俺に言う?

出会ったばかりの人間に。

「…お前、俺を何処に連れていく気だよ」

「その歳で一人で生きていくタフさ。人を殺すことに躊躇いもない。そして何より…その強い目。素晴らしい逸材だよ、君は」

「はぁ…?」

…何だろう。不安になってきた。

本当に、俺は何処に連れていかれるんだ…?