The previous night of the world revolution

…ふと、思う。

もしあんなことがなかったら。俺は今でも…帝国騎士団の隊長をやっていたのだろうか、と。

多分、やっていただろう。今も馬鹿正直に、帝国民の平和の為にあくせく働いていただろう。

それどころか一歩道を違えば、もっと別の…そう、英雄にでもなれていたかもしれない。

…だが、それが何だと言うのだろう。

今の俺と、どちらが輝いているだろう。

後悔なんて、何もない。こうするより他に、最善の方法なんてない。

どんな人生で、何になろうと構わない。

ただ、満足の行く終わりでありさえすれば。

俺はルルシーと出会い、彼に執着して、黒に染まって生きてきた。

これからも、きっとそうするのだろう。

でもそれの何が悪いと言うのだろう。正義と悪を、誰が決められると言うのだろう。



かつて守るべきと教えられた、その全てをかなぐり捨て。

復讐に身を焦がし、外道に堕ちた、代償として手に入れたのは。



…こんなにも歪んだ、それでも美しい…絆だった。








俺は、会場の隅に佇むターゲットの女を見つけ。

妖艶な笑みを浮かべながら、彼女に近づいた。

「こんばんは、お嬢さん…」

さぁ、お仕事の時間だ。