The previous night of the world revolution

と、いうのはまぁ、こちらの言い分であって。

帝国騎士団のおえら~い方々にとっては、死活問題なんだろうな。

王宮仕えなんか、しない方が身の為だぞ。

「真実を…帝国民に公表したとしても、大きな混乱を招くことになるだろう。世論は我々を許しはしないだろうし、マスコミも既に、我々を酷くバッシングする報道を続けている。帝国中の治安が乱れるのは避けられないだろう」

リーヴァは、そのことを酷く憂いているようだった。

いや、それ自業自得なんだけどね。

「それに…非合法組織も活発化するだろう。とてもではないが、今のこの状況で、ルーシッドの計画は進められないからな」

あぁ、マフィア撲滅計画の件か。

そりゃそうだ。今回の大暴露は、その計画をおじゃんにする為に行ったのだから。

「その話ですけど。良ければ我々が、手を回しましょうか?」

ここぞとばかりに、俺は尊大にそれを持ちかけた。

俺の個人的な復讐は達成されたが、一応『青薔薇連合会』幹部としての役目も果たさないとな。

「…貴殿らが?」

「まず、ルティス帝国全ての非合法組織を黙らせましょう。少なくとも、この機に乗じて悪さを出来ないように『言い聞かせて』あげます」

言わずもがな、『青薔薇連合会』はルティス帝国最大の非合法組織。

俺達が一声かければ、大抵のマフィアは縮み上がるしかない。

そのくらいは容易いことだ。

「それと、事態を収拾する為の根回しも我々がやりましょう。どうです?」

「…は、とんだ茶番だな」

アドルファスは頬杖をついて俺を睨んだ。

「この状況を作り出す為に真実をばらして、その上で俺達に手助けしようとは。とんだ自作自演だな」

「そんなあなたに、自業自得という言葉をプレゼントしましょう。意味分かります?辞書でも引きましょうか?」

「分かってるよ。今回ばかりは俺達は文句を言える立場じゃない」

おっと。物分りが良いことだ。

なら、話も早いな。

「…本意ではないが、頼らないことには国を建て直せない」

オルタンスだった。

こいつもさすがによく分かってるな。俺達の有り難い申し出を断るということが、何を意味するのか。

断れば、容赦なく潰してくれて良いよ、という意思表示をしているも同然だ。

ここで手打ちにしておくのが賢明だ。帝国騎士団という組織を後世に残したいのなら、な。

俺としては断ってくれても良かったんだけどなぁ。

「見返りは…勿論分かってますよね?」

「あぁ。…やむを得まい」

「ふふ。心配しなくても、俺達だって鬼じゃない。何せ俺は今、復讐を完遂出来て素晴らしく気分が良いことですしね…」

精々、優しく可愛がってあげようじゃないか。

これで、帝国騎士団は『青薔薇連合会』の手下になったも同然…、

「待って…待ってください」

…異論を唱えたのは、ここまで沈黙を決め込んでいた、現四番隊隊長のルーシッド・デルマ・スヴェトラーナであった。