The previous night of the world revolution

翌日、ルティス帝国全土、及びアシスファルト帝国を含む諸外国に、とある重大ニュースが流された。



ローゼリア女王の従兄弟、ゼフィランシア・エルディス・クリュセイスが、本当は先王の隠し子であったこと。

そのゼフィランシアが、約四年前、女王を暗殺しようとしたこと。

それに失敗した結果、命を張って女王を守ろうとした当時の帝国騎士団四番隊隊長が、王家の秘密を守る為、また女王の私的な感情の為に、罪を着せられたこと。

その上で、帝国騎士団から追放され、貴族位も取り上げられたこと。

その後、追放された元四番隊隊長は、精神を病んで自殺を試み、失敗して二年間精神病院に入院していたこと。

ここまでの情報を、俺は全て、公開した。

『青薔薇連合会』が抱き込んだ主要な報道機関を始め、シャリヤを通じて、隣国のアシスファルト帝国にも同様の情報を流した。

勿論、証拠つきで、だ。

証拠はアイズレンシアが捏造したものだが、オルタンスが俺に冤罪を着せたときにも、彼は俺達と同じことをした。文句は言えまい。

いつでもスキャンダルを熱望している報道機関は、この重大ニュースを大々的に報道した。

こうなれば最早、帝国騎士団はマフィアなどに構っている暇はない。

味方に冤罪を着せて王家を守るその行為が、帝国騎士団の「正義」であるなど。

帝国民が納得するはずがなかった。世論は帝国騎士団を酷く責めるだろうし、諸外国からも非難されるのは目に見えていた。

帝国民の、帝国騎士団への絶対的な信頼を根本から崩す。

これを立て直すのは至難であろう。荒廃した秩序を戻す為に、帝国騎士団は奔走しなければならなくなる。

それも簡単ではなかろうな。王家への不信感も高まる。恐らく…女王が責任を取って辞めでもしなければ、収まりがつかないだろう。

で、辞めた後はどうする?次の王は誰になる?実兄だと判明したゼフィランシアか?それとも妹のアルティシアか?

どちらにも後ろにはいくつもの派閥がある。相当揉めるだろうことは予測がついた。

収拾がつかなくなった帝国騎士団は、必然的に俺達に頭を下げてくることになる。

頼むから、事態を収めるのに協力してくれ、と。

それが出来るのは、俺達しかいない。

随分愉快なことになるだろう。これで帝国騎士団は、俺達の支配下に置いたも同然。

これが、俺の復讐であった。