The previous night of the world revolution

「反対する理由は?」

「単純だ。怖いからだよ」

…怖い?

「…帝国騎士ともあろう者が、怖いなどと…」

「勘違いするな。俺が怖いのはマフィアじゃねぇ。『青薔薇連合会』の報復だ。奴らはアシスファルトにもでっかい支部があるだろ。さすがの俺達でも、他国にある支部までは介入が出来ない。それに…『青薔薇連合会』にはあいつがいる」

あいつ。

そう。彼がいるから、『青薔薇連合会』は脅威なのだ。

アドルファス殿は、四番隊隊長であったルシファーの実力を見くびったことはない。彼が恐ろしい脅威であることを知っている。

…私も、知っている。

「以前なら、賛成しただろうな。でも今は駄目だ。少なくともあいつがいる間はやめておけ。身を滅ぼすことになるぞ」

「…誰がいようと関係ない。『青薔薇連合会』が脅威であるなら、なおさら我々が動かねば、誰が動くんですか」

「俺は反対だって言っただけだ。どうしてもってんならもっと協力者を増やすんだな」

隊長会議での決定は、結局のところ多数決だ。

そして、オルタンス殿の決定の上に成り立つ。

アドルファス殿が反対するなら、他の人間を賛成させるしかない。

そこでルーシッド卿は、隊長達それぞれに、賛成か反対かを尋ねた。

まず、五番隊と九番隊の隊長は、そしてルーシッド自身は賛成。

三番隊のアドルファス殿と、六番隊のリーヴァ殿は反対。

更に、十番隊のアシタリカ殿は賛成。七番隊のフレイソナ殿は反対した。

これで、賛成四、反対三。

残り三人を残して、現状では賛成多数だが…。

「ウィルヘルミナ殿。あなたの意見は?」

「…私は…」

ルーシッド卿に尋ねられ、私は自分が答えるべき言葉を考えた。

だが、そんなことは…考えるまでもなかった。