「…よし。今こそコネを使うべきとき」

「は…?」

何の話だ、と言いたそうなルルシー。

「ルルシー、ちょっとここで待っててください。目立たないでくださいね」

「お前に言われたくない。何処に行くんだ?」

「ちょっとコネを、こねこねしに」

「はぁ…?」

そんな、こいつ馬鹿か?みたいな顔をしないで。

「かつての同僚とお喋りしてくるだけですよ」

「同僚って…。お前、喧嘩は売るなと」

俺がまた殴り込みに行くのではないかと、ルルシーは止めようとした。

でも今回は、別に喧嘩を売りに行く訳ではない。

そもそも俺は、元より平和主義の人間なのだ。

俺以上に平和を愛する人間も珍しいだろうと自負するほどに。

だから喧嘩ではない。むしろ逆。

「大丈夫。旧交を温めてくるだけです」

「…危険な真似はするなよ。良いな?」

「了解です」

渋々、という様子でルルシーは承諾してくれた。

しかし。

「…もし危険な真似をしたら、お前とは二度と一緒にカラオケ行ってやらんからな」

「やめて。それは困る」

俺の。俺の大事なデュエット相手が。

「だから危険なことはするな」

「…分かりましたよ」

今後も楽しくルルシーと『ポテサラーズ』を歌う為、俺はなんとしても、危険を避けなければならなくなった。

まぁ、危険を犯すつもりはないのだが。