The previous night of the world revolution

しかしまぁ、人生って分からないものだな。

まさか自分が、職場の同僚と、回転寿司食べに来てるとは。

回転寿司。初めて来たけど良いね。

今度、ルルシーと一緒に来よう。

彼は来たことあるのかなぁ。ルルシー、意外に庶民的なところがあるから、来たことあるかもしれない。

『青薔薇連合会』にいなきゃ、こんな経験は永遠に出来なかっただろうな。

帝国騎士団にいたら、まずこんな状況にはならなかっただろう。

女連れで来てるんだもんな、今。

今でこそ隣に女性がいることに何とも思わないけども、帝国騎士団にいた頃の俺なら、絶対落ち着いて入られなかったはずだ。

我ながら、うぶだな。

何皿食べたのかよく覚えてないけど、会計はなかなかにリーズナブルだった。

この値段でこの満足度は凄い。

これじゃあ奢ったのに奢った気がしないよ。

「…ねぇ、ルレイア」

「はい?」

お店を出るなり、シュノさんが声をかけてきた。

「あの…もう帰るの?」

あ、これは帰るとか言えない奴だな。

いずれにしても、今日は一日シュノさんに付き合うつもりなのだ。

「あなたが望むようにしますよ」

「あの、それじゃ…おっ、お茶しに行かない?」

…お昼食べてすぐ、お茶。

素晴らしいじゃないか。食後はやっぱりお茶を飲まないと。

「ご一緒しましょう」

「うん…!」

この俺が女性相手に、ホテルに行かず健全なデートをするなんて。

今や、奇跡に近いな。