The previous night of the world revolution

俺は内心でほくそ笑んだ。

この女、想像以上にやりやすいぞ。

「あなたは、以前私の力になってもらったんだもの…。今度は、私が助ける番だわ」

「…良いんですか?」

「勿論よ。私の、ウィンクロース家に出来ることなら何でもするわ」

全く、浅はかにも程がある。

俺の言っていることが嘘だとは思わないのだろうか。

本当に俺が帝国騎士団から派遣されたのなら、それなりの準備はしてきているのが当然だし。

アシスファルト帝国の人間を後ろ楯になどしなくても、帝国騎士団が最大限サポートしたはずだ。

しかも困っているからといって、わざとらしく過去に一度会っただけの人間に会いに来るだろうか。

なんか使えそうだったので利用しに来ました、という魂胆が見え見えだ。

シャリヤが馬鹿で助かった。

「ありがとうございます、シャリヤさん。あなたは、俺の恩人です」

「良いのよ、気にしないで」

朗らかに笑って、それからシャリヤは、もじもじと言いにくそうに、

「…その、代わりと言ってはなんだけど」

「はい?」

「…もう少し、一緒にいてくれる?」

頬を赤く染めた彼女の目は、何となく飢えているようにも見えた。

…成程。迷わず俺への協力を申し出たのは、この見返りが目的か。

勿論構わない。それは俺の得意技だ。

「…あなたの為なら、喜んで」

終わったときには、一生俺から離れられないようにしてやる。