The previous night of the world revolution

「シュノさん…」

「危ないわ。行っちゃ駄目。行かないで」

…そういう風にされると、俺も後ろ髪を引かれるなぁ。

「必ず帰ってきますよ、シュノさん。あなたと、ルーさんの為にも」

最近のシュノさんの料理の腕前は日進月歩だし、ルーさんもすっかり慣れて、お腹をもふもふさせてくれるようになった。

こんな、超良いところで退場なんて罰ゲーム、嫌に決まってる。

「せめて、私も連れていって。絶対足手まといになんてならないから」

彼女がいたら、戦力的に足手まといにはならないだろうな。

けれど。

「あなたは、ここで待っていてください。わざわざ一緒に危険を犯す必要はないです」

「でもっ…。でも、私は、あなたが…」

「大丈夫、シュノさん」

当分前から、彼女の気持ちには気づいていた。気づいていたから、止めるだろうなと思っていた。

でも俺だって、死に急ぐつもりはないのだ。

折角この世に踏み留まった命だ。無駄にすることはない。

「ちゃんと帰ってきます。あなたのところに」

「…ルレイア…」

「だからそれまで…ルーさんのお世話、宜しくお願いします」

「…分かった」

シュノさんは涙ぐみながらも、頷いてくれた。

「ルーちゃんに…。コオロギとか…ミルワームも…触れないけど、頑張ってあげてみる…」

「はい。お願いします」

ルーさん、コオロギ好きだから、喜んで食べるだろう。

「…絶対、無事に帰ってきてね」

「勿論です」

だって死んだらルルシーに絶交されるんだもんな。そんな呪いをかけられちゃ、最早俺に死ぬ理由はない。