The previous night of the world revolution

「『青薔薇連合会』幹部の中で一番の新参者で。もとは帝国騎士団の手先だった俺を…あなたは心配してくれるんですか」

「馬鹿なことを言わないで。あなたはもう、私の可愛い子供の一人だわ」

そうだった。そうでしたね。

だから俺は、この組織が好きなんだ。

「大丈夫です。俺は必ず帰ってきますから。あなたのもとに」

「…」

「信じて、任せてはくれませんか」

実際のところ、そうは言ってみたものの、そんなに自信がある訳ではなかった。

でも何故か、彼女が俺を信用してくれる限り…大丈夫だと思っていた。

必ず、上手く行くだろうと。

昔の俺なら、こんなこと絶対やらなかっただろうなぁ。

姉やオルタンスにおんぶにだっこで、彼らの言うことだけを盲信していただろう。

けれど、今は…違う。

俺は、自分の意志で選ぶことが出来る。

彼女がもし、俺を止めたとしても。俺は行くつもりだった。

何もやらないで、後悔なんてしたくなかった。

「…分かったわ」

仕方ない、という風にアシュトーリアさんは頷いた。

「でも、くれぐれも気をつけてちょうだい。それと、必ず無事に帰ってくること。これが守れないなら、あなたはもう『青薔薇連合会』に居場所はないわ」

なんとも恐ろしい脅しではないか。

実家からも帝国騎士団からも捨てられた俺に、最後に残された居場所を奪おうとは。

それは、何がなんでも無事に帰ってこないといけないな。

「約束します」

「…頼んだわね」

あんな修羅場を生き抜いたのだ。故郷から遠く離れた土地で、みすみすくたばってたまるものか。