The previous night of the world revolution

「うぅぅ…」

「ご、ごめんなさい、ルレイア…」

凄まじいダメージであった。帝国騎士官学校時代の一代イベント、25キロマラソンを走り終わった後のダメージと匹敵する。

これなら拳銃か何かで腕をぶち抜かれた方がまだましだった。

食べた瞬間、俺の身体はその異物を食べ物とは認識してくれず、むしろそれを盛大に押し返した。

口に入れたばかりのものを、マーライオンのごとく噴き出してしまった。

それだけでは飽きたらず、昼に食べた美味しい和食料理も、全部こんにちはしてしまった。

胃の中が空っぽになるまで、全力で吐きまくった。

何なら胃ごと取り出して、まるごと水洗いして欲しかった。

全部吐いたにも関わらず吐き気は収まらず、何度もえづき続け。

吐き過ぎたせいか頭はガンガン痛むし、むかつきは収まらないし、ぐるぐると目が回り、立っていられなかった。

凄まじい破壊力だ。新手の化学兵器だ。

「ご、ごめんなさいルレイア。ごめんなさい」

シュノさんは泣きそうになりながら必死に俺の背を擦り、更に何度も謝った。

その姿は本当に申し訳なさそうで、可哀想になってくるほどだった。

いや謝らなくて大丈夫ですから、と言いたいのに、それを言う余裕がない。

あれ、俺死ぬのかな…と本気で思ったくらいだった。

ケージの中で様子を伺っていたルーさんも、なんか知らんがやべぇ、と思ったのか、ケージの中で興奮して走り回っていた。

「どうしよう、どうしよ…。…あぁ、そうだ」

悶絶する俺を見てパニック状態だったシュノさんは、懐から携帯を取り出した。

何処かに電話をかけているのだろうが、最早俺には、その相手が誰なのかを推測する余裕すら残っていなかった。