The previous night of the world revolution

「…随分と、派手にやってくれたみたいですね」

「…あぁ」

ルルシーは酷く苦々しい顔で頷いた。

その晩、俺達幹部組は、真夜中だというのに緊急コールで叩き起こされた。

何事かと現場に向かうと、この惨状である。

『青薔薇連合会』の直轄組織、その本部が襲撃されたとのことであった。

系列組織ではない。我々の直轄組織が襲われたのだ。

それはつまり、他人の家の庭に土足で踏み入り、荒らしていくのと同じことだ。

更に、襲撃規模はかつてないほど大きくなっていた。

激しく争ったのだろう。味方の死体に紛れて、敵の死体も転がっていた。

やはり、生きて捕虜になった者はいなかった。全員殺されるか、あるいは自決していた。

「…これは、さすがにアウトですかねぇ…」

捕虜がいないし、声明も出していないから、これが『厭世の孤塔』の仕業であるかどうか、確証は持てない。

けれども、恐らくは彼らで間違いなかろう。

となれば。

「…あぁ。さすがにアウトだな」

「じゃあ、出動ですかねぇ」

「やるなら早めが良いだろうな。ちょっと待て。アシュトーリアさんに許可をもらう」

彼女もこの惨劇を見れば、やれ、と言うだろうけど。

ここまでコケにされて、指を咥えて黙ってたんじゃ『青薔薇連合会』の名が廃る。

報復は、やられた分の倍にして返せってね。

この際、三倍でも五倍でも、百倍でも構わない。

要するに、やられた分以上に苛烈なのを、やり返してやれ、ということだ。

これはさすがに、俺も怒った。

そして俺達を怒らせるとどういうことになるか、あらゆる連中に分からせてやる必要があった。



…痛みを持ってな。