The previous night of the world revolution

…一時間後。

シュノさんのハリネズミは、エリュシアが買ってきたハリネズミ用のフードを、もさもさ食べていた。

「ちゃんと食べてる…良かった」

「えぇ、良かったですね」

ひとまずは、これで一安心だ。

…それにしても。

「この子、どうするんですか?飼い主、死んだんでしょう?」

「…」

飼い主が死んだら、ペットはどうなるのか。

まさか野生に返す訳にも行かないし…。里親を探すか?

「…私が飼いたい」

「…シュノさんが、この子飼うんですか?」

「私には無理だと思う?」

「…そんなことはないでしょうけど…」

考えてみる。出会った頃のシュノさん。

めちゃくちゃな髪型に、センスの欠片もない酷いコーディネートの服。

そして、彼女の壊滅的な手先の不器用さ。

それらを思うと、シュノさんなら大丈夫!と太鼓判を押すことは出来ない。

いや…手先の不器用さと動物の飼い方は関係ないからさ…。大丈夫だとは思うけど。

「…ルレイアも一緒に飼お」

「へ。俺もですか?」

「だって私だけだったら…不安なんだもん」

「はぁ…そうですか」

自分があまり頼りないことに対する自覚はあるらしい。

ビジネスパートナーとしては文句ないんだけど…。

「まぁ、良いですけど。俺も今丁度、目の前に捨てられた子犬がいたら拾おうと一大決心をしたところでしたから」

捨てられた子犬でなくとも、飼い主をなくしたハリネズミでも大差ない。

里親を探すつもりか、俺が里親になってしまったが。

そういえば俺、動物飼ったことないんだけどな。

人間の躾は出来るのだけど、動物ってどう躾ければ良いのか。

ハリネズミって、未経験者でも飼える動物なのだろうか。

「…ねぇ、ルレイア」

「はい?」

「…この子、名前どうしよう」

ハリネズミの飼い方、って検索してみようかな…と思っていたら。

シュノさんが、そんな質問をしてきた。