The previous night of the world revolution

「良いですか、エリュシア。俺は元々平和主義なんですよ。平和主義」

「はい」

エリュシアは俺の後ろに控えて、素直に頷いた。

「誰よりも平和を愛し、人間を愛する博愛主義なんです。そうだというのに、たった一人や二人人間を洗脳したからって、ルルシーもアイズも、二人して俺のことを魔性だの女の敵だの。失礼しちゃいますよねぇ」

「はい」

「例えば今俺の目の前に、捨てられた子犬がいたとしたら。俺は全力をもって保護しますよ?保護して、里親を探して、見つからなかったら保健所に送りますけど」

「はい」

「…はいしか言わなくてつまらないですね、あなたは」

「申し訳ありません」

従順に育て上げたのは良いけど、いまいち反応がないのはつまらない。

話し相手としてはいまいちだなぁと、そんなことを考えていた、そのとき。

こんこん、と。俺の執務室の扉をノックする音が聞こえた。

指で扉を指すと、エリュシアは頷いて、扉を開けた。

すると、そこには。

「…ちょっと、今、良い?」

「シュノさん?どうしたんですか?」

幹部仲間のシュノさんが、もじもじしながら入ってきた。