The previous night of the world revolution

…放課後。

俺は普段から、放課後は真っ直ぐ寮には戻らなかった。

暴力を受けるのが分かっていて、そこに飛び込みたい人間がいるものか。

学校が施錠されるぎりぎりまで校内に残って、それから仕方なく寮に戻っていた。

校内に残っているとはいえ、やることはそんなにない。

勉強も読書も、頭がぼーっとして、ちっとも集中出来ない。

だから大抵、教室の自分の席に座って、ぼんやりと窓の外を眺めている。

そうやって、下校時間ぎりぎりまで過ごす。

その日も俺は、放課後一人で時間を潰していた。

教室には、俺以外誰もいなかった。

クラスメイトは皆、寮に帰ったか、図書室に行ったか…あるいは稽古場で自主練に励んでいることだろう。

こんなところで、一人ぼっちで、頭を空っぽにしているのは俺だけだ。

…と、そこに。

「…そんなところで、一人で何やってるんだ」



…誰かに話しかけられたことに、俺はしばらく気づかなかった。