The previous night of the world revolution

…彼との出会いは、帝国騎士官学校五年生になって数ヶ月の頃だった。





「…来週転入生が来るって話、聞いたか?」

クラスメイトが、そんな話をしているのを聞いた。

「え、転入生…?」

「この時期にか?」

俺は勿論、その会話には参加していなかった。ただ、俺の後ろの席でそんな話をしている奴らがいただけのことだ。

人の会話になんて興味はないが、後ろで話されたら嫌でも耳に入る。

…転入生、か。

それは珍しい。

この帝立騎士官学校に転入生が来るのは稀だ。転入には色々と条件を満たさないといけないし、転入試験に合格しなければ転入は認められない。

その条件の中には、国内の別の騎士官学校に在学していたこと、というものがある。

つまり、国内にいくつもある騎士官学校の生徒でなければ転入は認めませんよ、ということだ。

畑違いの人間に来られても困るしな。

勿論、国内に似たような騎士官学校はいくつもあるが、帝都にあるここ帝立騎士官学校が最もレベルは高い。

「男?女?」

「男だって聞いたけど」

「へぇ。そりゃ是非とも、手合わせしてみたいな」

転入試験もそれなりのものだから、恐らくその人は、そこそこ優秀なのだろう。

向上心一杯のクラスメイトは、意気込んでそんなことを言っていた。

俺はその時点で、その転入生に全く興味なんてなかった。数分後にはすっかり忘れてしまうほどに、どうでも良かった。

ここまで言えばもう分かると思うが、その転入生こそが、後に俺の親友になる人物である。

ありがちな展開である。



…そしてその翌週、彼はこの学校にやって来た。