The previous night of the world revolution

「…ねぇ、ルルシー」

「…何だ」

「今日お宅にご飯食べに行っても良いですかね」

「…またかよ…」

最近、俺はほぼ毎日ルルシー宅で夕飯をご馳走になっている。

だって、ほら。ルルシー、ご飯作るの上手いし。

そんな訳で俺はこうして、またルルシーの執務室にお邪魔している。

「あのなぁ、お前が来るとアイズとアリューシャまでセットで来るんだよ。セットで。四人分作るのがどれだけ大変か、お前に分かるか?いや、そりゃ食べられるようになったのは良いけど…」

「ねぇ、シュノさんの服っていつもあんななんですか?」

「…話聞けよ」

だって、断られたら嫌だもん。

「…それで、シュノが何だって?」

「彼女の服って、いつもあんな毒薬みたいなんですか?」

「…言いたいことは分かる」

あ、やっぱりいつもなんだ。

良かった。俺に対する挑戦状という訳ではないらしい。

「女物の服のことで男が口を出すのもな…。アシュトーリアさんは、シュノがどんな服着てても気にしないわ、としか言わないし」

「成程…」

「…しかも最近は、髪型も結構…アレなことになってるよな」

「さながら落武者ですもんね」

「…本人に言うなよ」

それは言わないですよ。さすがに。

俺だってデリカシーというものがある。

そうか。彼女の服はいつもあんな感じか。

人間見た目より中身が大事とは言うけど、部下としては上司があんな信号機じみたカラーになっていたら、気になって仕方ない。

「どうしたものですかね」

「そうだな…。本人に言っても…多分不機嫌になるだけだろうしな」

人間なら誰でも、お前その服ダサいよwなんて言われたら怒るだろう。

彼女の愛銃で撃ち抜かれても文句は言えない。

つまりは言い方の問題だ。ダサいよ、ってはっきり言ったら駄目なんだ。

もっとやんわり伝えれば良い。

「そもそもシュノは、どんな服を着れば良いのか、自分でも分からないんじゃないのか?」

「センスがないってことですか」

「悪く言うと、そういうことだな…」

自分では良かれと思って着ているのに、的を外している。そういうことだな。

成程。それなら対策は簡単である。

「ここは部下として、一肌脱ぐとしましょうかね」

「…?」

いい加減俺も、目のやり場に困る職場は遠慮したいのだ。