しばらく外に出ていなかったせいか。
久し振りに陽の光を浴びたルシファーは、眩しそうに目を細めていた。
「たまには外に出てみるのも良いだろ?気分転換になって」
「…」
良い訳ないじゃん、って声が聞こえてくるようだな。
もう戻りたいと言われる前に、話題を変えよう。
「…さっき、部屋にいたアリューシャって男のことだけど」
「…」
「あいつ、どう思う?鬱陶しいか?」
騒がしい男だからな。
鬱陶しいと言われたら、即行追い返そう。そして当分連れてこない。
「…」
しかしルシファーは、口パクで鬱陶しくない、と答えた。
へぇ。
「じゃあ、うるさいか?」
「…ちょっと」
やっぱりうるさいんだ。
後で黙らせよう。
「でも…騒がし…ぎ、れるから…」
ちょっと言葉が上手く出てないから、補完するけど。
多分、騒がしいけど、でも気が紛れるから良い、って言いたいんだな。
そうか。アリューシャもあながち邪魔をしに来ただけという訳じゃないんだな。
「まぁ、うるさい奴だけど悪い奴ではないから、多目に見てやってくれ」
「…」
相変わらずの無言だが、恐らく肯定している。目を見たら分かる。
「…しかし、綺麗だな」
小薔薇のアーチを抜けた先の、噴水の水が反射してきらきらと光っている。
これは綺麗だ。まぁ、この景色を楽しめる人間が、この病院にどれだけいるのかは分からないが。
実際ルシファーも、とてもではないが噴水を楽しめる状態ではない。
彼の心の傷は、驚くほどに深かった。
ルシファーの視線は、噴水よりむしろ、その周りを取り囲むようにして咲いている薔薇に向いていた。
…花の方が好きなのか?
「お前、薔薇好きだったっけ?」
「…お土産」
「は?」
お土産?
「お土産…あなたに、渡そうと…」
「…?」
ルシファーの言うお土産、というのが何か、俺にはさっぱり分からなかった。
分かったのは、病室に帰ってからだった。
久し振りに陽の光を浴びたルシファーは、眩しそうに目を細めていた。
「たまには外に出てみるのも良いだろ?気分転換になって」
「…」
良い訳ないじゃん、って声が聞こえてくるようだな。
もう戻りたいと言われる前に、話題を変えよう。
「…さっき、部屋にいたアリューシャって男のことだけど」
「…」
「あいつ、どう思う?鬱陶しいか?」
騒がしい男だからな。
鬱陶しいと言われたら、即行追い返そう。そして当分連れてこない。
「…」
しかしルシファーは、口パクで鬱陶しくない、と答えた。
へぇ。
「じゃあ、うるさいか?」
「…ちょっと」
やっぱりうるさいんだ。
後で黙らせよう。
「でも…騒がし…ぎ、れるから…」
ちょっと言葉が上手く出てないから、補完するけど。
多分、騒がしいけど、でも気が紛れるから良い、って言いたいんだな。
そうか。アリューシャもあながち邪魔をしに来ただけという訳じゃないんだな。
「まぁ、うるさい奴だけど悪い奴ではないから、多目に見てやってくれ」
「…」
相変わらずの無言だが、恐らく肯定している。目を見たら分かる。
「…しかし、綺麗だな」
小薔薇のアーチを抜けた先の、噴水の水が反射してきらきらと光っている。
これは綺麗だ。まぁ、この景色を楽しめる人間が、この病院にどれだけいるのかは分からないが。
実際ルシファーも、とてもではないが噴水を楽しめる状態ではない。
彼の心の傷は、驚くほどに深かった。
ルシファーの視線は、噴水よりむしろ、その周りを取り囲むようにして咲いている薔薇に向いていた。
…花の方が好きなのか?
「お前、薔薇好きだったっけ?」
「…お土産」
「は?」
お土産?
「お土産…あなたに、渡そうと…」
「…?」
ルシファーの言うお土産、というのが何か、俺にはさっぱり分からなかった。
分かったのは、病室に帰ってからだった。

