The previous night of the world revolution

お土産を買って、ほくほくしながらホテルに戻った。

「はー、ただいまー」

「お帰り」

部屋に入ると、ソファに座って文庫本を広げていたオルタンスが顔を上げた。

…挨拶返してくれるんだよね。この人。

「…あれ?アドルファス殿はいないんですか?」

部屋の中には、アドルファスの姿はなかった。彼も街に出てるんだろうか?

「ホテルの中にバーがあるから、そこに行った」

「へぇ…」

俺には縁遠いところだな。お酒苦手だし。

「…オルタンス殿は何処にも行かないんですか?」

「あぁ」

「…」

…異国に来てまで暇潰しに読書とは、なんとも面白味のない。

お土産買わないのかな?

「…」

…やばい。恐れていたことが起きてしまった。

…気まずい。

この人と二人きりは、結構きつい。

向こうは全然そんなことは思ってないんだろうが、俺は気まずい。

何か喋らねば。以前ウィルヘルミナさんと喋ったとき天気の話で失敗したから、それ以外で。

「…俺さっき、サーティツー行ってきたんですよ」

「…サーティツー?」

一応話しかけたら答えてはくれるんだよな。興味なさそうだから傷つくけど。

「アイスクリームのチェーン店。ルティス帝国にもありますが」

「へぇ」

サーティツーも知らない帝国騎士団長。

「フレーバーのラインナップは同じなんですが、やっぱりこっちで食べるとちょっと味が違ってました」

「作り方は同じなんじゃないのか?」

「原材料の仕入れ先が違うんじゃないかと思うんですよね」

「あぁ、成程」

「それはそれでまた美味しかったです。トリプル食べちゃいました」

「そうか。あまり腹を冷やすなよ」

「…」

「…」

会話終了。

ウィルヘルミナさんのときと比べたら格段に進歩してる気がする。

あぁ気まずい…俺もバーに行こうかな?ミルクしか飲めないけど。

結局、沈黙に耐えかねたので、ちょっとお風呂入ってきます!とお風呂に逃げた。

ちなみに今日の入浴剤は、イチゴミルクの湯にした。