The previous night of the world revolution

朝から最高に美味しいフレンチトーストを堪能した後。

明日の式典に向けて、最終調整と打ち合わせを行った。

まぁ、俺は付属品みたいなものだから、大した役目もないのだが。

効率厨のオルタンスがまとめたこともあって、明日の準備は予定より早めに、滞りなく終わった。




「…暇だなー」

お前達は先に戻って良いと言われたので、俺はアドルファスと一緒にホテルに戻り。

ベッドに腰掛けて、俺は暇を持て余していた。

アドルファスは呑気にテレビをつけているが、俺はテレビなんて観る気にもなれないし。いや、異国の情勢を知る為には、ニュースくらい観た方が良いのだろうけど。

しかもアドルファスと二人きりというのがまた辛い。俺、この人のことあんまり知らないもんな…。

…いや待て。でもオルタンスと二人きりよりはましだ。あんな何考えてるか分からない人とは一緒にいても気まずいだけだ。その点アドルファスは何考えてるかは大体察しがつくから。

それにしても暇だ。姉さんにでも電話しようか?

でも時差があるからな…。変な時間に電話してくるな、と怒られかねない。

…よし。じゃあ昼寝でもしようかな。

外はぽかぽか陽気だし。絶好の昼寝日和じゃないか。まぁ雨でも寝るけど。

などと好き勝手なことを考えていると。

がちゃり、と扉が開いて、オルタンスが戻ってきた。

「あ、お帰りなさい…」

「ただいま」

あ、ちゃんと挨拶返してくれた。

「おい、お子様が暇を持て余してるぞ。遊び相手になってやれ」

あくまで自分はやらないスタイルで、アドルファスはオルタンスにそう言った。

失敬な。

「あぁ、予定より早く終わってしまったからな」

「俺は大丈夫ですよ。今から、そう…お昼寝しようと思ってたところですから」

「…あれだけ寝といて、まだ寝るのか。お前」

アドルファスはぼそっと何か呟いていた。

「ホテル周辺を出歩くなら、護衛をつけてくれるそうだ。夜まで時間があるしな。しばらく外に出ても良いぞ」

「えっ、本当に?」

「あぁ。ルシェに土産でも買ってやると良い」

「やったー!」

お昼寝モードに入りかけていた俺は、一瞬で飛び起きた。

「じゃあちょっと出掛けてきます!」

「あぁ。迷子になるなよ」

「引率しなくて良いのか?」

「護衛がつくから大丈夫だろう」

大人二人がまたしても小学生扱いするのも全く気にならない。

俺は意気揚々と、ホテルの外に繰り出した。