The previous night of the world revolution

ーーーーーさて、時は流れ。

アシスファルト帝国訪問、当日。





姉さんと、それから六番隊のリーヴァが、わざわざ見送りに来てくれた。

ウィルヘルミナさんも見送りに来たかったそうだが、生憎今日は朝からお仕事が入っていたそうで。

昨日、わざわざ俺の執務室まで訪ねてくれて、そこで挨拶を済ませた。

とはいっても、一週間足らずなんだからいちいち見送ってくれなくても良いのになぁ。

他の隊長さん…五番隊のアストラエアとか九番隊のユリギウス辺りは、完全スルーだし。

あの人達には俺はまだ嫌われてるんじゃないかなぁと思う。

しかし、見送りに来てくれた姉さんも。

「良いか?はしゃぎ回って迷惑を掛けるんじゃないぞ。分かったな?」

「俺は小学生ですか…」

最後の最後まで、姉さんからそんな忠告。もっとないんですか。他に。叱咤激励的な。

見てみろ。リーヴァが隣で苦笑してる。恥ずかしい。

「オルタンス殿。くれぐれも愚弟の引率を頼みます」

「あぁ…。任せてくれ。弟君は俺が責任を持って預かる」

何で俺だけ遠足に行く小学生扱い?

しかもアドルファスまで、にやにやしながら、

「子供の引率も大変だなぁ。いっそ迷子防止用のハーネスでもつけとくか?」

とか言っていた。

俺の扱いが、小学生から幼稚園児に成り下がった。

もう行くのやめてやろうか。

「ま、まぁ…ルシファー殿も自分の面倒くらいは自分で見れるだろうから…」

俺が半泣きになっているのに気がついたのか、リーヴァがそうフォローを入れてくれた。

ありがとう。もっと自信持って言ってくれて良いのよ。

「…とにかく、気をつけて行けよ」

「…はい。姉さんもお元気で」

そう。そういうことを言ってください。

「…さて、そろそろ時間だな」

腕時計を見ながら、オルタンスが言った。

…いよいよですか。

「俺がいない間、帝国騎士団を頼む」

「無論です」

姉さんに国政の万事を託し、俺達は隣国アシスファルト帝国に向けて出発した。