The previous night of the world revolution

長期休暇で学園から離れて、俺はようやく物事を客観的に見ることが出来た。

黙ってやられっぱなしになってる必要なんて、あるのだろうかと。

だってそうだろう。考えてみろ。悪いのは向こうじゃないか。

理に反したことをしているのは奴らだ。

俺は何も悪くないのだ。

俺は自分の正当性を明らかにし、それを盾に、自分から助かろうとした。

だって、とてもじゃないがこのまま五年も六年も過ごすことは出来ない。あと一日だって嫌だ。

誰かじゃなくて、自分から助かろうとしなければ。

まずは、学生寮でのことを解決しよう。

そう決意して、俺は長期休暇が終わって学園に戻るなり、当時の寮長に話しに行った。

N室で起きていることを、寮長に全部ぶちまけるつもりだったのだ。

…それが、大きな間違いとも知らず。





「いじめられてるだぁ?お前、馬鹿なんじゃないのか」



…それが、話を聞いた寮長の最初の台詞だった。

そもそも話を聞くに至るまでにかなりかかった。最初は、部屋でのことは室長に言え、とぞんざいに追い払われそうになった。

それを拝み込んでようやく時間を少し作ってもらったのだ。

部屋でいじめがある、室長が首謀者であると伝えたら、寮長はうんざりした顔でそう言った。

…何が馬鹿なのか、全く分からない。

「先輩からのいびりなんて、何処の部屋でもあるだろ。そんなことでいちいち騒ぐな」

「そんな…それは、分かってますけど…」

「はいはい、俺忙しいから。そんなつまらないことでいちいち呼び止めるな。小学生かお前は」

ばっさりとそう切り捨てて、話を終えようと寮長は立ち上がった。

「!待ってください、まだ…」

「うるせぇよ。そんなに気に入らないんなら退学しろ」

それが、寮長の答えだった。

それ以上の会話はなく、寮長はさっさと去っていった。

「…」

…寮長が話に乗ってくれないなら、これはもう仕方ない。

ここで諦めるつもりはなかった。

俺は、寮長より更に上に相談を持ちかけることにした。