The previous night of the world revolution

「そんなの気のせいだとか、気にするなとか…。悔しいなら見返してやれとか、そんな風に言われるだけ」

「…」

「こんな惨めなこと…実家にも言えない。何で私なの?何で私だけがこんなに苦しい思いしなきゃいけないの?どうして?」

どうして、か。

そんなのは、俺に分かるはずもないが。

それはずっと…俺も考え続けてきたことだ。

「…いじめる奴らに、理由なんてないんですよ、きっと」

俺は、誰かをいじめた経験なんてないけれど。

奴らはきっと、何も考えていないのだ。何も考えていないが故に、質が悪いのだ。

自分達がやっていることが、人一人の人生を潰すかもしれないということに、気づいていない。

何の覚悟もなく、ただ一時の娯楽の為だけに、人を傷つける。

さぞかし、楽しい遊びなのだろう。

地獄に堕ちれば良いのに。

「…私が悪いの?」

「あなたは何も悪くないですよ」

いじめられる人間にも責任があるってよく言うけど。そりゃ確かに何かしら原因はあるのかもしれないけど。

でもそれは、人を傷つける言い訳にはならない。

「あなたの何が悪いって言うんですか。むしろ、あなたは偉い。自分が傷つけられることを当たり前と思わず、今こうして、命を懸けて抵抗している。勇気ある行動ですよ。何で誰もそれを理解しなかったのか」

「…私を、責めないの?」

「責められるべきは、あなたをここまで追い詰めた人間でしょう?」

そりゃ確かに、彼女も悪いのかもしれない。こんな破滅的な方法でしか、人に迷惑をかける方法でしか、助けを求められなかったのだから。

その点は、彼女も責められるべきなのかもしれない。

けれど、リーフリルさんをいじめる人間がいなかったら、彼女だってこんなことはしなかった。

それが事実だろう。

「あなたは自らを助けようとした。まだ自分の人生に希望を持っているという、偉大な証明をしてみせたんです」

だから。

「あなたの覚悟、そして勇気は、俺が確かに受け止めました」

もうそろそろ、終わりにしよう。