The previous night of the world revolution

小一時間車を走らせて、現場に到着すると。

そこは既に、カオスと化していた。






「いい加減にしなさい!早く出てきなさい!」

「そんなことして何になる!自分の評価を下げてるだけだぞ!」

体育館倉庫の前には、焦った顔の教官達が、必死に中に向かって叫んでいた。

俺はその様子を、ぽかんと眺めていた。

…この人達、何してらっしゃる?

「状況は?どうなってる?」

「これは…。騎士団長様。ご足労頂き、本当に申し訳ない」

学校の責任者らしき人物が、猫なで声でオルタンスに言った。

「今のところ、何の変化もなく…。強情なもので、出てこようとしません」

「…校舎に仕掛けられているという爆弾は?」

「は。これが、何処にも見つけられず…。うちの生徒が、本当に馬鹿なことをしでかしまして」

「…」

オルタンスはしばし考えて、そしてリーヴァに向かって、

「校舎に仕掛けられている爆弾の捜索に当たってくれ。彼女のことは、こちらで何とかする」

「了解した」

リーヴァは頷いて、素早く行動に移った。

…いや。多分それは。

…無駄なんじゃないかな。

「犯人は何と?まだ黙秘しているのか?」

「はい。頑固なもので…。本当に、とんでもないことをしてしまって。馬鹿な生徒なんです」

責任者らしき教官は、吐き捨てるようにそう言った。

学校の顔に泥を塗りやがって、っていう顔だ。

…何で、そんなことを言う?

「もういい加減にしろ!こんなことして…どうなるか分かってるんだろうな!お前だけの問題じゃ済まないんだぞ!」

「自分の将来を潰してるんだぞ!早く出てこい!」

なおも、教官達はそんな言葉を倉庫内に向かって叫び続けていた。

「…来ないで!」

そこで初めて、中から少女の叫び声が聞こえてくるのを、俺は聞いた。