さて。驚いたのはその後である。



ウィルヘルミナさん達との挨拶を済ませ、俺は念願のスイーツを、思う存分堪能していた。

「あー…。うま~…」

「…」

ルキハは幸せそうにスイーツを頬張る俺を、ドン引きした様子で眺めていた。

どんだけ食うんだこいつ…みたいな顔だ。

自慢ではないが今日の俺は、最早スイーツを食べる為に生まれてきたと言っても過言ではない。

俺のスイーツ欲を止められる者はこの世に存在しないと確信する。

そんな訳で、皿一杯のスイーツを二皿持ってきて、まずは半分、一皿分を幸せ気分で綺麗に平らげ。

さて二皿目に取りかかろう…と、したそのときであった。

「…何をばくばく食ってるんだ、お前は」

何やら聞き覚えのある声がして、ふぇ?と顔を上げると。

「…ぶふーっ!?」

あまりの衝撃に、口に入れたばかりのブルーベリーチーズケーキがマーライオンのごとく、リバースした。